アセクシュアル・アロマンティックの人は恋愛が面倒くさいだけですか？ 楽しくないだけですか？

恋愛に夢中になっている人は世の中にたくさんいると思うけど、逆に「恋愛が面倒くさい」「恋愛が楽しくない」と感じている人もいるよね。

恋愛が楽しくなくて面倒な理由ってなんだろう？

やっぱり相手のことを常に考えなきゃいけないのはストレスだね。もちろん人によっては全くストレスなしで恋愛をしている人もいるけど。

とにかく「恋愛が面倒くさい」「恋愛が楽しくない」と感じている人もいるし、それが普通の感情だね。

「アセクシュアル（アセクシャル）」は他者に性的に惹かれないという性的指向だから恋愛は関係ないにしても、「アロマンティック」のような他者に恋愛的に惹かれないという恋愛的指向はどうなのか？と考えることができるね。

アロマンティックだからと言って、その人が「恋愛が楽しくない」「恋愛が面倒くさい」と思っている…とは限らないよ。

もちろんアロマンティックの人は「恋愛が楽しくない」「恋愛が面倒くさい」と思っている人も少なくない、というか多いとは思うよ。でもそれがアロマンティックかどうかの指標になっているわけではない。

あくまでアロマンティックは「他者に恋愛的に惹かれない・恋愛的魅力を抱かない」というだけ。それ以上でもそれ以下でもないよ。

そうだね。アロマンティックというのは、恋愛に対して面倒だと思うか、楽しいと感じるか…その有り無しに限らず、「他者に恋愛的に惹かれない・恋愛的魅力を抱かない」という人のことだね。決して単に面倒がっている人…ということではない。

そう。どうしてもアロマンティックというのは恋愛に関する一切合切に無関心・無興味・無感情の人を指すと勘違いされがちなのだけど、そういうことじゃないんだよね。

それはやっぱりそういう一般的に言語化しやすいエピソードの方が目立ちやすいからなのだと思う。「恋愛が面倒」「恋愛がつまらない」という話題はなんだかんだで共感を集めやすいトピックで、アロマンティックじゃない人にも受け入れられやすい話題だからね。

アロマンティックに限らずだけど、性的指向・恋愛的指向の話題がでるとき、たいていは「話題にしやすさ」の度合いが高いトピックほど世の中に広まりやすい傾向にある。なのでそのイメージが先行しがちだけど、実際は人それぞれ多様だったり、本質はそこではなかったりする。こういうことは気に留めておくといいと思うよ。

まあ、基本的にそれだけでその人がアロマンティックだということは決めつけられないと思う。何度も言うけど、誰でも「恋愛が面倒くさい・楽しくない」と感じることはあるものだから。

もちろんアロマンティックだと思ってもいいんだよ。それはあなたの自由だから。

ここで大切なのは「恋愛が面倒くさい・楽しくない」という現状を否定しないことだと思う。なんとかして「恋愛を楽しもう・面倒がらないようにしよう」と無理する必要はない。そういうこともあるんだと素直に受け止めるだけでいいんじゃないかな。

そういうことを言うべきではないよね。将来的に恋愛に対してその人がどう思うかは個人の自由なのだから、今は今のその人の立場を尊重するべきだよ。

別に恋愛というのは人間が必ず経験しないといけないことではないし、達成しないといけない使命でもない。あくまで人間関係のひとつにすぎない。他にもいくらでも人間関係は構築できるし、楽しいことも見いだせる。そういうものだからね。

うん。「あの人気映画、実際に観たら私は面白いとは思わなかった…」と言ったとき、「そんなの間違っている！面白いと思わない人間はおかしい！」と言ってくるのはさすがに押し付けがましいよね。恋愛も同じ。向き不向き、得意不得意、付き合い方の違い…千差万別だよ。