「Ace Week」とは何ですか？ 「Ace Week」はいつから始まりますか？

10月になるといろいろと活気づいてくるな～。

いや、それのことじゃない。

10月の最後の週、そこでは「Ace Week」が始まるよ！

そうだよ、「Ace Week」。アセクシュアル（アセクシャル）なら覚えておきたいイベントだね。

アセクシュアル・スペクトラムの人たちが集まって街中を行進したり、催し物をしたり、インターネット上で特別な活動をしたりするよ。

アセクシュアル・スペクトラムというものを世間一般に知ってもらうこと、平等を獲得するために声をあげること、そして自分たちの連帯と仲間づくりのためだね。あと単にストレス発散で楽しむだけでもOKだけど。

こういう普及啓発週間というのは、他のセクシュアル・マイノリティでも用意されているんだよ。バイセクシュアル、パンセクシュアル、トランスジェンダー…。アロマンティックなら毎年2月の最後の週に「Aro Week」が行われているね。

第1回目として最初に開始されたのは2010年。そのときは「Asexual Awareness Week」という名称だったんだ。

「サラ・ベス・ブルックス（Sara Beth Brooks）」という人が企画して、アセクシュアル最大のオンライン・コミュニティ「The Asexual Visibility and Education Network（AVEN）」と協力しながら実現していったんだよ。

当初の目的は、既存のLGBTQコミュニティにアセクシュアルの存在を知ってもらうことで、主にオンライン上での活動だった。でもだんだんと目的は拡大していき、2011年の第2回では現実でのリアルイベントを開催し、メディアにもアピールしていったよ。

そして2013年に1週間の形式として定着し、2019年に「Ace Week」というシンプルな名称に変更されて、ロゴもできたよ。

そうだね。「Ace」が使われていることからもわかるとおり、このイベントではアセクシュアルといっても狭義の範囲だけでなく、アセクシュアル・スペクトラムと呼ばれる広い範囲の当事者が参加できるものになっているよ。

広義の無性愛者なら世界中誰でも参加できるし、無性愛者ではない人でも支援をしてくれるなら歓迎だよ。

うん。後は普及啓発だけを目的にしなくなったというのもある。アセクシュアル・スペクトラムに関するあらゆる声をあげていくイベントとして包括性を増しているんだ。

確かにそのとおり。アセクシュアルとして活動する日はいつでも個人で好きなようにしていい。でもみんなで共同して一斉に活動するのはやっぱりインパクトがある。

メディアの報道も一気に増えるし、他の性的少数者の団体組織も取り上げてくれるので横の繋がりも強化される。注目度は1年で最も上がるね。

アセクシュアルが平等を求めて権利運動に参加していたのは1900年初期からだったのだけど、それから2000年になるまでの100年間、あまり進歩したとは言えなかった。でも「Ace Week」が2010年から始まってからの10年間は劇的に進展があったのは確かだよ。

もちろんまだまだアセクシュアルの平等は遠い。どんどん活動しないとね。

グローバルとはいえ、主に英語圏での活動になっているからね。日本語を普段は利用して日本語の情報にしかアクセスしていない人は知らないのも無理はないかもしれない。

主催している組織の公式ウェブサイトがあるから、まずはそこにアクセスしてみるといいよ。英語だけどね。

日本でも「Ace Week」の情報発信や企画を自主的に行っている団体があるので、そのウェブサイトも役に立つと思うよ。

あとはSNSでハッシュタグ「#AceWeek」で検索するといいと思う。これなら日本語で情報を発信している人にも辿り着けることもあるよ。

何でもいい。見ているだけでもいいし、何か情報を発信してみてもいい。些細なことでいいんだよ。写真をアップしてもいいし、絵を描いてもいいし、自分の体験を書いてもいい。何よりもアセクシュアル・スペクトラムの仲間が世界にはこんなにもたくさんいるということを実感することが大切だね。それはきっと勇気が湧いてくることだと思うから。