どうやって自分がアセクシュアルやアロマンティックだとわかるようになるのですか？

そうだね。不思議な感覚かもしれないね。

これはね…残念だけど確実な方法はないんだよ。

性的指向や恋愛的指向というのは、計測したり、診断したりはできないんだよね。これは本人のアイデンティティだから。

自分はどうなのかなと考えて考えて、模索していった過程に、自分が納得するアイデンティティが見つかるかもしれない。

いや、人によっては「私はこれかな」とあっさり認識することもあるし、ずっと「わからないな…」ってなっている人もいると思うよ。

それに「私はこの性的指向だ」と認識しても、年齢を重ねるうちに「やっぱり違うかも。こっちかな」と別の性的指向を実感することだってあるし…

世の中には「これに当てはまったら、あなたはアセクシュアルです！」みたいな自信満々に断定してくる情報があちこちにあると思う。

例えば「性行為をしたくないならアセクシュアルです！」とか、「恋愛に関心がないならアロマンティックです！」とか、そういうやつだね。

確かにそうやってわかりやすく明言してくれるほうが、スッキリできていいと思う人もいる。その気持ちも理解できるよ。

別にそういう情報に背中を押されて、アセクシュアルやアロマンティックだと認識しても誤りではない。あなたが出した答えなんだからね。

逆にそういった情報を一切気にしないのも個人の自由だよ。

インターネット以外にも、友人、親、先生、本、テレビ、フィクション…いろいろなところでアセクシュアルやアロマンティックに出会うきっかけはあると思う。そのどれもがあなたの「道」になるかもしれないね。

だからここではあまり「こうするべき！」という助言はしないようにしようかな。

そうだね…。あまり他人を気にしないことかな？

アセクシュアルやアロマンティックだとすでに公表している人が「私はこうやってアセクシュアルやアロマンティックと認識しました！」と体験談を語っていることもあるけど、それを正解みたいに捉える必要はないってこと。

うん。何も他人と一緒じゃないといけないわけじゃないからね。

あとこれは別の記事でも説明しているので詳しくはそちらを見てほしいけど、アセクシュアルやアロマンティックなどの定義に厳密に当てはまるかを気にしすぎないようにもしようね。

正解はないし、間違いもない。気楽に向き合ってみてね。「わかる」とか「正解に辿り着く」というよりは「納得する」とか「実感する」という感覚を大切にするといいかもね。